ASUSとEPIC PC：パートナーシップにより、ゲーム開発を加速

EPIC PCは、プロの愛好家グループが結成・運営しているオーストラリアの名だたるコンピューター会社です。サーバーやワークステーションからカスタムデスクトップやノートパソコンまで、プロフェッショナル向けの市場やユーザーにテクノロジー製品を製造・供給しています。同社は、クリエイティブ業界で数々の賞を受賞している企業をはじめ、ツールメーカー、モノのインターネット（IoT）の世界的な技術グループ、次世代オンラインゲーム開発チームなどに次々とシステムを導入しています。

課題：パワー不足のレンダリングによるクリエイティビティのボトルネック

ある大手ソフトウェア開発会社では、次世代オンラインアドベンチャーゲームの制作に取り組んでいました。このゲームは、CPU駆動のレンダリングに大きく依存しており、何十ものゲームキャラクターの動きに合わせて膨大な数のレンダーが必要でした。同社の現在のシステムでは処理負荷に耐えられないため、制作実績のあるソフトウェアベースのレンダリングソリューションV-Ray® for 3ds Maxを動かす「レンダーファーム」を構築する道を探りました。そこで委託したのが、EPIC PCでした。要望は、レンダリング時間を大幅に短縮し、全体の開発スピードを加速させるカスタムメイドのCPUベースサーバーです。

解決策：ASUSの高コア数CPUサーバー

EPIC PCは、以前からASUSとこの分野のプロジェクトで協業しており、クラス最高のハードウェアと操作性を追求したASUSの設計を十分に理解し評価していました。また、ASUSの優れたプリセールスおよびアフターセールスのサービスとサポートについても、じかに体験して知っていました。

これらの理由から、EPIC PCはASUSを今回のベンチャーで手を組む第1候補としました。EPIC PCは、AMD EPYC™プラットフォームが最高のコア数とクロックスピードを提供していることを確認し、ASUSに白羽の矢を立てました。私たちはASUS RS700A-E11-RS12Uを推薦し、後に供給しました。本製品は、デュアルソケットのAMD EPYC 7003プロセッサに対応した1Uサーバーで、最大12基のNVMe®スロット、1基のデュアルスロットGPU、3基のPCI Express® (PCIe®) 4.0スロット、OCP 3.0、M.2、デュアル10 Gbpsイーサネット、1600ワットの冗長電源装置を搭載しています。また、帯域外サーバー管理用インテリジェントモジュールASUS ASMB10-iKVMにも対応しています。

RS700A-E11-RS12Uは、さまざまな利用シーンに対応できるよう、BIOSでパフォーマンスのプリセットを提供する成熟した製品です。また、ASUSの技術者は、RS700A-E11-RS12Uでテスト済みの部品の認証ベンダーリスト（QVL）も提供し、互換性に問題がないことを保証しています。本サーバーは、以下のような数々の世界記録を打ち立てています。

ASUSパフォーマンスブーストテクノロジー

ASUSサーバーは、独自のパフォーマンスブースト技術を備えており、ワークロードの要件に応じてサーバーを調整することで、最高のパフォーマンスとアジリティを実現し、サーバー環境の管理を強化します。この技術は、プロセッサの周波数とブーストパワーを最大化することで、ワークロードのスループットを向上させます。BIOSでは、特定のワークロードに最適化された事前構成済みのサーバープロファイルを選択して、全体的なパフォーマンスを最大化、サーバー構成時間を短縮できます。

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結果：従来より35倍高速化されたASUSのレンダーファーム

EPIC PC は現在までに10台のRS700A-E11-RS12Uをゲーム開発者のクライアントに導入しています。1台につき128コアと256スレッドのAMD EPYCプロセッサが搭載され、合計で1280コアと2560スレッドの計算能力を実現しています。ASUSのセールスおよびサポートスタッフを現場に派遣し、非常にタイトなスケジュールでしたが、EPIC PCのクライアントの要望に応じて2カ月半で作業をすべて完了しました。

このプロジェクトにより、ASUSのハードウェアを搭載したゲーム開発会社は、以前のシステムよりも約35倍も速いレンダリング時間を達成しました。レンダリング作業は大幅に軽減され、開発チームはレンダリングタスクの完了をじっと待つことなく、さまざまなゲーム制作に時間を効率的に使うことができるようになったのです。

さらに、EPIC PCとASUSのパートナーシップは、次のレベルへと進化を遂げようとしています。EPIC PCは、今後のプロジェクトにおいて、ASUS RS720A-E11-RS24Uデュアルソケットサーバーと、最大4基のNVIDIA A6000 GPUの導入を決定し、さらなるアプリケーションのためのGPUベースのレンダーファームを構築する意向です。このサーバーは、最大24基のNVMe®スロット、9基のPCIe 4.0スロット、OCP 3.0のサポート、2400ワットの冗長電源装置を搭載しています。また、液体冷却ソリューションにも対応できるように設計されています。

EPIC PCのマネージング・ディレクターであるTim Lan氏は、次のように述べています。「このプロジェクトでASUSと一緒に仕事ができたことは素晴らしい経験でした。ASUSのチームは、この仕事に最適な機器を調達し、スケジュール通りに納品する上で大きな助けとなり、全体を通して素晴らしいサポートを提供してくれました。」